台湾はパリ条約に加盟していませんが、WTOに加盟していますので、Trip’s協定2条のパリプラスアプローチによりパリ条約による優先権を主張することができます。

頭の整理を兼ねて大雑把にまとめてみました。

 

特許出願が日本で特許になった場合であっても、出願日から1年以内であれば台湾へのパリ条約による優先権の主張は可能です(パリ4A(3))。ちなみに、台湾とは関係ないですが、国内優先権の主張は、特許査定謄本が送達された時点で査定が確定します(64.02)ので、できません(41④4)。

 

国内出願日から12月以内に優先権の主張を伴う国際出願をして国内出願から12か月経過後に台湾に出願する場合、国際出願のみを基礎として優先権を主張しても国内出願に記載されている内容について優先権の利益を得ることはできません(パリ4C(2))。よって、台湾に通常の出願を行うことになります。

出願時期によって審査結果が大きく変わる~かと思ったのですが、変わりません。

 

1.国際公開前(優先日から12月経過後であって18月以内)に台湾に出願した場合

基礎出願が取り下げられ基礎出願の内容が公開されていませんので、自己の国内出願に基づいて拒絶にはなりません。また、台湾には、日本国特許法第29条の2に対応する制度があります。

「台湾新専利法第23条 特許を出願した発明が、その出願より先に出願され、かつその出願後はじめて公開又は公告された特許若しくは実用新案登録出願に添付される明細書、特許請求の範囲又は図面に記載された内容と同一である場合、特許を受けることができない。ただし、当該出願人と先に出願された発明又は実用新案登録の出願人が同一である場合は、この限りでない。」

この規定は出願人が同一の場合には適用されません。よって、自己の特許出願に基づいて拒絶にはなりません。ただ、国内出願の際に出願されていなかった他人の出願に基づいて拒絶される可能性はあります。

2.国際公開後(優先日から18月経過後)に台湾に出願した場合、国際公開の内容に基づいて新規性もしくは進歩性で拒絶になります。